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見学会報告レポート
平成14年度第3回 報告レポ-ト
カルチャータウン
02年12月13日(金)

今回の見学先は、“神戸三田”国際公園都市の一角を成す「カルチャータウン」である。
“神戸三田”国際公園都市は、兵庫県、神戸市、三田市、都市基盤整備公団の4者が一体となって開発した都市で、快適な居住空間と、働き学び憩い、かつ交流する高次都市機能を兼ね備えた複合都市機能の形成をめざした街である。
(参加者 16名)

ウッディタウンの日本初木造3階建て住宅
 暮れも押し迫る12月13日、JR三田駅から、三田市のご厚意により用意されたバスに乗り込み、カルチャータウンへ向かった。途中、やはり国際公園都市の中でも大規模な開発であるウッディタウンに立ち寄り、車窓から街並みを見学しつつ、ポイントでの説明を受けた。

 国際公園都市では、今回訪れたカルチャータウン、ウッディタウンの他にフラワータウンやテクノパーク、リサーチパーク等が開発されているが、それぞれの名前が示すように明確なコンセプトに沿った街づくりがすすめられており、それぞれに特性と機能を発揮し、独立性を保ちながらも有機的に結びついていることが特徴的である。
 ウッディタウンは、全体としては西から東へと緩やかに傾斜した地形で、その中に2つの川と3つの台地をもつ。そこで、谷は谷らしく、台地は台地らしく、環境との調和をめざした街をめざしている。
 ウッディタウンのほぼ中央には東西に平谷川が流れている。この平谷川では、修景計画が立てられており、これに基づいた整備により、自然環
境との調和が一層色濃く打ち出されている。
 また、ウッディタウンでは、日本初の木造3階建ての住宅を見学することもできた。
写真:日本初木造3階建て住宅

カルチャータウンの概要
 カルチャータウンは「質の高い居住環境を中心に、学術・文化の交流機能を併せもつエリア」として位置づけられており、住宅ゾーン、学園ゾーン、地区センターの3つのゾーンで構成されている。

 住宅ゾーンは、地区の南半分を占め、中高層住宅地、ワシントン村、兵庫村から構成されている。地区センターに近接する利便性の高い地区に中高層住宅地(リフォレ)が配置され、ワシントン村はシンボルゾーンとして地区の表玄関(地区センター)からその様子が眺められる配置となっている。また近隣公園の水辺を活用した魅力ある景観の創造が図られている。
 兵庫村は、地区の腰にあたる部分及び南部に配置され、特色ある街並みを形成している。
 地区の北半分は、学園ゾーンとして位置づけられ、関西学院大学と県立祥雲館高校が誘致されている。これは兵庫県が提唱した「教育文化立県構想」を受けて、北摂地域における学園地区の構成パターンを検討した結果によるものである。
写真:中高層住宅地(リフォレ)

兵庫村・ワシントン村の概要
基本コンセプト
 兵庫村・ワシントン村は、アメリカの郊外型住宅をモデルとしたワシントン村と、植え込みのある日本の伝統的な住宅様式を生かした兵庫村からなる。このプロジェクトは兵庫県とワシントン州との25年におよぶ姉妹都市提携、経済・文化交流の一環として、また今後さらにその関係を発展させていくプロジェクトとして構想された。
環境づくり
 兵庫村・ワシントン村では、数十戸~200戸で構成するコミュニティ単位ごとにループ状またはクルドサック状のコレクター道路を配置し、コミュニティへの通過交通の進入を防止している。
 区画道路は、ワシントン村ではクルドサックパターン、兵庫村ではU字型ループパターンを基本として構成されている。
 兵庫村・ワシントン村では、
○ゆとりとうるおいのある環境
○個性豊かな環境
○新しい住文化の創造
をテーマに、「国際公園都市」にふさわしい新しい環境形成の手法を導入している。
 
 兵庫村では、伝統的な在来工法による木造住宅が家並みを構成している。兵庫村の道路復員は歩車共存道路で10m、コレクター道路で10.5~12.5m、区画道路で8~10mと従来のニュータウンを大きく上回っている。さらにこれらの道路に沿って2.5mの緑化ゾーンが設けられており、ゆとりのある宅地規模(平均350m2/戸)とあいまって、独自の景観をつくり出している。これは、庭をまちの共有財産とする開発意図の表れである。
 この緑化ゾーンの植栽や道路に面する外構などは道路内の舗装や植栽と一体的にデザインされ、通りごとに個性をもった景観を形成している。これまでの街づくりの中で分離されていた「公」と「私」の空間が、この街では、まちの共有財産として一体的環境を形成しているのである。緑化ゾーンの植栽は、あらかじめ街並みとしての個性と調和をもつように、仕上げたうえで、ないしは樹種を指定したうえで分譲されている。樹種は、春・夏・秋・冬のゾーンを設定し、四季の季節感を楽しめるように選定している。
写真:兵庫村

兵庫村の街並み  

 ワシントン村は、ワシントン州産木材を導入するのみならず、住宅デザイン、建築技術、ランドプランニングなどアメリカ式住宅開発のあらゆる側面を生かすことにより、高品質のアメリカ式住宅開発を代表する開発の実現をめざしている。これにより、アメリカ西海岸の典型的な住宅地のイメージを伝える街並みが形成されている。
 ここでは、
  • ゆとりある道路空間 (コレクター道路11m、区画道路10m)
  • 曲線道路に沿ったストリートスケープの形成
  • アメニティ空間(修景緑地)の集約的配置
  • 多様なアクセスパターン
  • 常緑樹と変化のある芝生ゾーンによる緑地修景
  • 緩やかなスロープ形成
  • 境界を感じさせないオープンな街並み などによって特色のある街並み景観が形成されている。
ワシントン村の街並み

 余談になるが、こうしたオープンな外構は、かえって防犯上有効な場合があると言われている。
 建物や街並みは全く異なるタイプであるとはいえ、緑化ゾーンと道路のデザインが一体化して「公園都市」を形成する点では、兵庫村と共通の思想に基づく環境形成は意図されていることがわかる。
 カルチャータウンでは、全域が無電柱化されており、このことも兵庫村・ワシントン村の環境を特徴付けている。電力、電話、CATVは、図に示すようにいずれも個別地中埋設方式によって供給される。各宅地内の緑化ゾーンを利用し、地中管及び関連地上機器が設置されている。


図:地中埋設概念図

カルチャータウンの今後
 カルチャータウンは、当初の意図を十分反映し、美しい住環境をもった個性的な住宅地として形作られ、居住者からも高い満足感や評価を受けてきた。
 その反面、忠実な住文化の実現によるコスト高や、気候・風土の違いによる構造的不具合といった問題点も明らかになってきた。また、“国際交流”というコンセプトの具体化や住まい方、学生(カルチャー)のと未交流など、ソフト面での課題もはっきりとしてきたようである。
 今後、時間の経過とともに、ゆっくりとこの街が育ち、ハード・ソフト両面が熟成されていくことを期待するものである。

 

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