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環境共生住宅推奨部品データベース

内装仕上げ材

内装仕上げ材は、床・壁・天井を覆い、手や足に触れるため、その感触のよさも選択肢のひとつになります。また、調湿・脱臭性能を持つものや自然・天然素材を活用したものなど、特徴的な性能や性質を持つものもあります。
また室内空気汚染にも最も影響する部位です。汚れやすい部位でもあり、定期的に取り替える可能性も高いものですので、
3Rへの配慮がされている製品を選択することも大切です。

目次

内装仕上げ材の掲載製品リスト

1. 内装仕上げ材の使い方・暮らし方の工夫

居住者が、日常生活で取り組む上手な使い方、手入れ、使用上の注意点は下記の通りです。
(具体的な手入れや使用上の注意点は、機器メーカーの説明書やホームページ等を参照してください)


■ フローリングのお手入れをする

環境共生住宅推奨部品ではシックハウス対策のため化学物質を極力使用しないフローリングを紹介しています。日々の手入れにも化学製品を使用した雑巾やワックスを使用せず、布の雑巾での水ふきを行ってください。 年に何回かワックスで手入れをしたい場合は、そのワックスの成分を確認してください。化学物質を極力使用していないワックスも販売されています。 また、無垢フローリングの場合、少し手間がかりますが次の方法もあります。

【たまのお手入れ:無垢のフローリングの場合】

・米ぬかを5~7分フライパンで炒めて、古いストッキングに入れて磨く。
・バケツの水の中に2~3滴、ごま油を入れて、その水で雑巾を絞って、磨く

■ 重曹や石鹸を用いて手入れする

毎日のちょっとしたお掃除には、強力な合成洗剤を使用することなく、マイルドなもので代用してはいかがでしょうか。汚れの種類に応じて使い分けてください。落ちにくい汚れなどについては、それぞれの製品のメーカーに問い合わせてください。HPでお手入れ方法を掲載していることが多いので参考になります。

【油汚れ・手垢・湯垢など酸性の汚れ】

基本的には水拭きとから拭きですが、汚れがひどい場合は、アルカリ性の重曹や石鹸などで汚れを中和してお掃除します。

【水垢、石鹸カス、タバコのヤニなどアルカリ性の汚れ】

こちらも基本的には水拭きとから拭きです。よごれが取れにくい場合は、酸性の酢で汚れを中和してお掃除します。 (参考:体に安心ナチュラルおそうじBOOK/成美堂出版)

2. 内装仕上げ材を選ぶ視点

環境に配慮した内装仕上げ材を選ぶ視点は下記の通りです。


【内装仕上げ材:床材、壁材・天井材、調湿・脱臭・吸着建材、自然・天然素材 共通】
■ リサイクル材料・リサイクル可能材料

○ リサイクル材料を使う

内装仕上材には様々なリサイクル材料が使われています。
例えば
・クロス:再生紙
・タイル:窯業廃土、陶磁器屑、ガラス廃材など
・複合フローリング:建築廃木材
特に壁材は、比較的取り替えるものですので、こうしたリサイクル材料を使うことで、資源を大切にすることができます。

○ リサイクルを考慮している

リサイクル材料を使用するほかに、部品を廃棄した後にリサイクルが可能な材料であることも資源を循環させるひとつの取り組みです。
リサイクル可能な材料をリサイクルさせるためには、リサイクルがしやすいように、素材ごとに分解・分離しやすい構造にしてあり、さらに、リサイクルができるしくみ「産業廃棄物広域認定制度」が整っていることも大切です。 内装仕上げ材のリサイクルとしては、塩ビ壁紙をボードに、カーペットを再生ナイロンなどにリサイクルすることができる事業が進んでいます。


■ 室内空気汚染を防止

○ 化学物質の使用を最小限にする

ホルムアルデヒドは素材としてそもそも放散するものとして「ホルムアルデヒド発散建築材料」が法律で整理されています。壁紙や木質系フローリングなどは、ホルムアルデヒド発散建築材料ですので、ホルムアルデヒド放散量が少ないF☆☆☆☆であることを確認しましょう。 またトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4VOCの放散量については、各業界団体が「建材からのVOC放散速度基準産業廃棄物広域認定制度」に基づき、基準を満たした製品であることを表示する制度を運用していますので、確認することができます。 その他、厚生労働省は13物質について室内濃度指針値を定めています。「13物質 」のうち前述以外の物質は、含有の有無を、SDSで確認するか、放散速度を測定している場合もありますので、メーカーに問い合わせて確認することができます。できるだけ使用していない、あるいは放散速度の小さいものを選びましょう。


■ 結露を防止

建物の断熱・気密性能を高め、室内の湿気の発生が少なければ、表面結露や内部結露の危険性は低くなります。しかし、適切な設計や施工がされていなければ、内外装の破損や建物の耐久性の低下につながります。
これらを防ぐために、内装仕上げ材の「透湿抵抗」を確認して、適切に壁を構成することが大切になります。 透湿抵抗とは、材料ごとに定まる湿気の通しにくさを表しています。内装仕上げ材の透湿抵抗が大きければ、湿気を壁の中に通しにくく、内部結露しにくい状況になります。
一方透湿抵抗が低ければ、壁内の断熱材の手前で、防湿層(湿気の侵入を防止するシートなど)の対策を行えば良いでしょう。 結露防止を考える為に、内装仕上げ材の透湿抵抗も確認し、適切な壁を構成しましょう。


【内装仕上げ材:調湿・脱臭・吸着建材】
■ 調湿性能

漆喰や無垢フローリングのような自然素材には調湿性能があることが知られていますが、近年、多孔質な粘土鉱物からなるタイルやボードなど、特に調湿性能を持たせた製品も出ています。 調湿性能については、(一社)日本建材・住宅設備産業協会などが「調湿建材認定マーク」を表示する制度を行っていますので、参考になります。


【内装仕上げ材:調湿・脱臭・吸着建材】
■ 脱臭性能

日常生活の中でにおいの原因となる成分を吸着・低減する脱臭性能を持つ製品等もあります。それぞれの要望に応じて室内環境の維持・向上につながるタイプのものか確認しましょう。


【内装仕上げ材:調湿・脱臭・吸着建材】
■ 吸着性能

シックハウスの原因となるホルムアルデヒドやトルエンなどの化学物質を吸着し、低減する性能を持つ製品もあります。日本建築センターでは「室内空気中の揮発性有機化合物汚染低減建材」の認定制度を行っていますので、参考になります。


【内装仕上げ材:自然・天然素材】
■ 自然・天然素材の活用 

自然・天然素材は、独特の質感や風合い、香り等を楽しむことができます。また、資源循環や地域産材の活用といった点からも有効と考えられます。自然・天然素材をそのまま使用するには、費用面や使用可能な部位が限られている等の課題もありますが、自然・天然素材を特殊技術で加工し、自然・天然素材の性質を活かし、形状をそのまま使用して手軽に取り入れられる建材等も出ています。

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