環境共生住宅推奨部品データベース
照明器具
照明の省エネルギー手法は、ランプおよび照明器具の性能によって決まります。
照明器具の側で、調光やセンサーなどを用意することで、使用時の省エネをさらに進めることができます。
目次
1.照明器具の使い方・暮らし方の工夫
居住者が、日常生活で取り組む上手な使い方、手入れ、使用上の注意点は下記の通りです。
(具体的な手入れや使用上の注意点は、機器メーカーの説明書やホームページ等を参照してください)
■ 調光や複数の器具を活用する
必要になる明るさは、その作業によって異なります。読書するような場合は部屋全体を明るくするのではなく、手元の照明器具を十分に活用したり、リビングでくつろぐ場合は、調光して明るさを落としたりします。 必要に応じて明るさを調整することで、省エネルギー化が図れます。
■ 定期的にお掃除をする
照明器具のシェードなどに汚れが付着すると、暗く感じます。日々のお掃除の中で、手入れをすることで、明るさを保つことができます。
■ 使用していない時は消灯する
使用していない部屋や場所で、積極的に消灯することで、省エネルギー化が図れます。また、点灯する時間が短いところでは人感センサーを利用すると、こまめな入り切りが自動でできます。
■ 適切に交換する
照明器具にも寿命があります。特に照明器具に組み込まれている安定器などの電気・電子部品は、経年使用により絶縁劣化を起こします。使用環境や点灯時間にもよりますが、年間3,000時間使用する場合で約8 〜10年が交換時期の目安であり、15年が耐用の限度とされています。早めの点検・交換をおすすめします。
■ 壁面を明るくする
壁面を明るい配色にし、その面に照明を当てると、より明るさが演出できます。
■ 太陽の光を調節する
日中は太陽の明るさを活用します。太陽の光が入りすぎると、読書などの妨げになることもありますので、日射調整部材であるブラインドなどを適切に運用し、太陽の光を取り入れます。 太陽の光を充分に活かすことで、省エネルギーにもつながります。
2.照明器具を選ぶ視点
環境に配慮した照明器具を選ぶ視点は下記の通りです。
■ 効率の良さ
省エネ型の照明器具を選んだり、調光機能や人感センサーなどを用いた工夫や、複数の照明器具を適宜使い分けることで、エネルギーを大切にできます。
○ 蛍光灯器具
蛍光灯器具は、Hfインバータ式が省エネです。これは高周波点灯専用形蛍光ランプのことで、インバータを用いて高周波点灯することに加え、管径を細くしたり、管長を長くすることによってランプ効率を高めています。 一般蛍光ランプ器具から、Hf蛍光ランプ器具に交換することで、約30%明るくなります。蛍光灯器具は、省エネルギー基準でその目標基準が定められています。 統一省エネラベル(図1)では、機器ごとの省エネ性能やエネルギー消費量が表示されていますので参考になります。
○ LED照明器具
LEDは、電気を通すことで光を放つ半導体のことを指します。近年注目されている器具です。特徴としては、・省電力・長寿命・コンパクト性・紫外線レス・水銀レス・即時点灯・高指向性・調光自在・豊富な光色が上げられます。 ダウンライトやシーリングの他、ブラケットなど様々な機種が出てきています。 また、当初比較的低いといわれていた演色性についても、高いタイプのものが出てきています。 省エネ型照明器具の選び方や、設計の工夫については、「自立循環型住宅ガイドライン」が参考になります。
※出典:自立循環型住宅ホームページ/住宅・建築SDGs推進センター(IBECs)
■ リサイクル材料・リサイクル可能材料
リサイクル材料を使用するほかに、部品を廃棄した後にリサイクルが可能な材料であることも資源を循環させるひとつの取り組みです。リサイクル可能な材料をリサイクルさせるためには、リサイクルがしやすいように、素材ごとに分解・分離しやすい構造にしてあり、さらに、リサイクルができるしくみ「産業廃棄物広域認定制度」が整っていることも大切です。
■ 土壌や水質汚染を防止
照明器具に含まれる可能性のある有害物質としては、鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、特定臭素系難燃剤(PBB,PBDE)があります。これらを極力削減する取り組みを各社行っていますので、その使用状況を確認し、使用していないあるいは使用量が少ない製品を選ぶことで、土壌や水質の汚染を防ぐことができます。 標準的な蛍光灯は、鉛や水銀を使用していますが、水銀を極力減らしたものや使用しないものも出てきています。 またLED照明は鉛も水銀も使用していないため、廃棄時に土壌や水質を汚染することはありません。
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