環境共生住宅推奨部品データベース
家庭用リチウムイオン蓄電システム
リチウムイオン蓄電システムは、リチウムイオンが電極間を移動して起こる酸化還元反応により、発生する電気エネルギーを供給する蓄電池です。非常時の自立電源の確保や、再生可能エネルギー等により発電された電力を効果的に蓄電することで電力ピークの平準化や自家消費の増加を目的に導入が進んでいます。
目次
1.家庭用リチウムイオン蓄電システムの使い方・暮らし方の工夫
居住者が、日常生活で取り組む上手な使い方、手入れ、使用上の注意点は下記の通りです。
(具体的な手入れや使用上の注意点は、機器メーカーの説明書やホームページ等を参照してください)
■ 太陽光発電や燃料電池と組み合わせる
太陽光発電や燃料電池と組み合わせることにより、電力の負荷平準化や自家消費に寄与することもできます。
■ 運転モードを活用する
太陽光発電の余剰電力を優先的に充電するモード、停電等に備えて充電を優先するモードなど、ライフスタイルに合わせた運転モードを選ぶことができます。また、近年は天気予報等の気象情報を活用し、AIによる制御ができるものもあります。詳しくは各社のHPを参照してください。
■ 定期点検をする
適切に定期点検を実施することで、安心して使い続けることができます。また、稼働状況をモニタリングし、異常が確認された場合に、電話やメール等で通知するサービス等もあります。詳しくは各社のHPを参照してください。
2.家庭用リチウムイオン蓄電システムを選ぶ視点
環境に配慮した家庭用リチウムイオン蓄電システムを選ぶ視点は下記の通りです。
■ 電力変換効率の良さ
リチウムイオン蓄電システムに充電される電力は直流であり、住宅内で使用するためには交流に変換する必要があります。蓄電システムに採用している電力変換装置の電力変換効率が高いことで、ロスが少なく、有効に電力を使用することができます。
■ 耐久性が高い
安心して長く使い続けることができるために、長期間に渡って高い性能を維持できる容量保証がされているものを選びましょう。また、サイクル試験や保存寿命試験の性能が良いものを選びましょう。
■ 騒音への配慮
騒音値が低いものを選びましょう。隣地との境界までに余裕が無い場合には、特に配慮が必要です。騒音値は40dB以下を目安としてください。
■ 安心・安全性の確保
家庭用リチウムイオン蓄電システムは、電解液が消防法で定める危険物(引火性液体)であることから、「類焼試験」に基づく試験が行われ、外装に発火又は破裂がないものを選びましょう。また、防災の観点より、災害対策基準を満たしていることも安心・安全性を確保する上で有効です。
■ レジリエンス
災害等の非常時に有効に利用できるよう停電時に自動的に自立運転を開始し、電力を供給できるものを選びましょう。また、太陽光発電やエネファームとの連携が可能なシステムを選ぶことも有効です。
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