環境共生住宅推奨部品データベース
配線器具
配線器具は電気設備において電線を接続したり、電気機器を接続したりするための器具で、コンセントやスイッチなど様々な種類があります。その中で、地震の揺れやコンセントからの出火(トラッキング火災)の予兆等を感知して、電気を自動的に遮断する機能があるものや、停電時/復電時に自動で非常用電源と商用電源に切り替えができるものなど、非常時に受ける被害を少なくしたり、事前に予防ができる機能を備えているものがあります。
目次
1. 配線器具の使い方・暮らし方の工夫
居住者が、日常生活で取り組む上手な使い方、手入れ、使用上の注意点は下記の通りです。
(具体的な手入れや使用上の注意点は、機器メーカーの説明書やホームページ等を参照してください)
【高機能コンセント】
■ 交換の目安
住宅において、コンセントの交換の目安は10年です。10年が経過したコンセントは、取り付け場所や使用状況によって劣化している可能性が高くなっており、電気安全上の配慮から交換が推奨されています。
■ 機能確認
有事の際に正常動作させるため、テストボタン等により機能が正常に動作することを定期的に確認してください。
機能確認の頻度はメーカーによって異なりますが、多くは月1回や年1回の頻度で機能確認されることを推奨されています。
【切替開閉器】
■交換の目安
開閉器の交換の目安は13年です。13年が経過した開閉器は、取り付け場所や使用状況によって劣化している可能性が高くなっており、電気安全上の配慮から交換が推奨されています。
■機能確認
テストボタン等により機能が正常に動作することを確認してください。
機能確認の頻度はメーカーによって異なりますが、多くは月1回や年1回の頻度で機能確認されることを推奨されています。
【高機能分電盤】
■機能確認
テストボタン等により機能が正常に動作することを確認してください。
機能確認の頻度はメーカーによって異なりますが、多くは月1回や年1回の頻度で機能確認されることを推奨されています。
2. 配線器具を選ぶ視点
環境に配慮した配線器具を選ぶ視点は下記の通りです。
【高機能コンセント、切替開閉器、高機能分電盤 共通】
■地域環境の汚染防止
欧州連合(EU)では、電気・電子製品での特定有害物質使用を制限するRoHS指令が2006年より施行され、現在、10種類の物質について含有規制がされています。RoHS適合マークが表示されている製品など、できるだけ含有量を低減しているものを選びましょう。
【高機能コンセント】
■レジリエンスの向上
災害が発生した後に素早く回復するには、受ける被害を少なくしたり、事前に予防することが重要です。コンセントからの出火(トラッキング火災)の予兆や地震の揺れ等を感知して電気を自動的に遮断する機能があれば、火災の予防につながります。
■ 作動後も交換せずに使い続けられること
省資源の観点から、火災予防や感震等の機能が作動した後も、交換することなく製品を使い続けられるものを選びましょう。
■ 安心・安全の提供
火災予防や感震等の機能により発火に至る前の予兆を検知し、電気を遮断、音やランプで通知できるものがあります。発火前の予兆検知は状況を把握し、冷静に対応するための助けになります。
【切替開閉器】
■ レジリエンスの向上
停電が発生した場合に蓄電池等の非常用電源を使用するには、電源の回路を切り替えることが必要になります。停電時には非常用電源に、復電時には商用電源に自動で切り替えが可能であるものを選ぶと、非常時にも継続して電力を使用しやすくなります。
【高機能分電盤】
■ 安心・安全の提供
住宅用分電盤には電気を様々な電気機器に分配する役割と、異常が発生した際(使い過ぎや漏電等)に自動的にブレーカが遮断し住宅の安全を守る役割があり、高い安全性と信頼性が求められます。
(一社)日本配線システム工業会では、工業会規格を制定しており、規格に適合した製品は認定され、HPマークが交付されています。このような規格に適合していることは、製品を選ぶ際の1つのポイントとなります。
■ レジリエンスの向上
地震の揺れ等を感知してブレーカーの電気の供給を自動的に遮断する機能があれば、火災の予防につながります。