ESHパッシブデザインツール
スタートアップガイド 例2.建物方位の影響
庇ありのベースモデルを使って、建物の主採光面を南に向けた場合、東に20度、40度回転させた場合、同様に西に向けた場合を比べてみます。
方位の設定
ベースモデルの庇ありを使って建物方位を変えてシミュレーションを行います。「建物条件タブ」の、「方位の設定」のスライダーを操作して角度を設定します。
設定項目
以下の設定でシミュレーションを行います。庇の検討と同様、赤丸がデフォルトに対して変更している箇所です。
年間暖冷房負荷
建物の主採光面を南に面する場合、東に20度、40度回転させた場合、同様に西に向けた場合を比べてみます。
1階リビングの室温
札幌編
小美玉から、札幌の気象条件に変更して、5地域から2地域の仕様に変更してシミュレーションを行います。
結果
- 小美玉と札幌2つの地点で建物の向きを変えた結果、このシミュレーションでは建物の方位を東西に向けると、南向きと比べ暖房負荷、冷房負荷どちらも増加傾向であることがわかります。。建物のプランが変わればまた違う結果になるので、実際には個別に検証を行わないと正しい判断はできません。
- 札幌のように寒い地方では、冬期の日中は日射を求めたいというニーズがあるようです。午後のリビングの室温を見ると、西30度の場合、わずかですが温かいことが確認できます。年間の暖冷房負荷量を優先するのか、ある状況の快適性を選択するのか、設計目的により判断してください。