ESHパッシブデザインツール
スタートアップガイド 例3.断熱性能と室温の関係
構法・仕様データセット
庇ありのベースモデルを使って、断熱性能と室温の関係を比べてみます。
「建物条件タブ」の「構法・仕様の選択」で、地域区分を選択すると地域に応じたデータセットが選択できるようになります。蓄熱ありとなしの選択も可能です。
設定項目
以下の設定でシミュレーションを行います。
年間暖冷房負荷
ZEH相当はH28年省エネ基準と比べ、暖冷房負荷が減少します。一方、開口部がLow-Eガラスとなるために日射取得は減少します。このため、冬期の改善度合いは若干少なくなります。日射取得の影響が大きいLDと建物全体を比べると、LDの改善が鈍くなることが確認できます。
設定温度超過時間
レポート出力をすると、冬期の設計目標の設定温度を下回る累積時間、夏期の設定温度を超過する累積時間が部屋ごとに表示されます。
ベースモデル(庇あり)の暖冷房運転なしの設定とした場合の結果を比べてみましょう。
ZEH相当はH28年省エネ基準と比べ、冬期に13度を下回る時間、夏期に30度を上回る時間共に少なくなります。
自然室温の比較
結果
レポート出力を使って、サンプルモデルの断熱性能の違いによる、室温、年間暖冷房負荷量、エアコンの設定温度を超過する累積の時間が簡単に確認できることがわかりました。
これらによって示される建物の熱的な性能を、その他の建物の熱性能を判断するための一つの目安として、シミュレーションに活用してください。