kkj 特集~水と共に暮らす
生活の中の水
地球上の総水量(約14億km3)のうち、川や湖沼、地下水などの淡水は0.8%、そして人が飲料などに使いやすい水にいたっては総水量の0.01%しかありません。
この限られた水を64億7700万の人たちは、どうやって使っているのでしょうか?
日本を例にあげ、その内訳を探ってみましょう。
日本の水収支
日本では1年間で平均6,400億m3(※1981年~2010年までの30年間の平均値)の雨が降ります。
降った雨の内35%(約2,300億m3)は蒸発散してしまいますが、残りの65%(約4,100億m3)は利用可能な水の量として考えられ、これを「水資源賦存量(理論上、人が最大限利用可能な量)」といいます。しかし実際に使用している水量は、2011年の取水量ベースで年間約809億m3であり、平均的な水資源賦存量の20%に相当します。
降って使用されなかった雨水(3000億m3以上)は洪水になって海に流れ出したり、地下水として蓄えられたりしています。
家庭での水の使用量
家庭で使用される一人あたりの1日の推移を見ると、生活が便利になり水道水を使う機器が増えたこともあって1965年に169L/人・日だった使用量が、2000年は約2倍の322L/人・日に増加しました。
その後、節水機器の技術の向上や普及を反映して、緩やかに減少していて、2013年には290L/人・日となっています。
使用目的の割合で見ると、ふろ(40%)、トイレ(22%)、炊事(17%)、洗濯(15%)と主に洗浄を目的に使用されています。
大切な資源だからこそ
顕在化しつつある地球温暖化の影響を受け、私たちの暮らしを取り巻く水環境も変わりつつあります。
例えば、集中豪雨や台風が増える一方で、雨がまったく降らない地域が出るなど、水循環のバランスの崩れを表すようなニュースが、日本国内だけでなく世界各国からたびたび飛び込んできます。
水は生物が生き延びるためになくてはならない大切な資源です。それと同時に洪水や土砂災害など、深刻な自然災害をもたらす厳しい一面も持っています。
これから私たちは、どんな風に「水」と共に暮らしていけばよいのでしょうか?環境共生住宅の観点から、そのヒントを探していきましょう。