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環境共生住宅推奨部品データベース

防水材

防水材は屋根材と共に、雨漏りを防ぐ機能をもつ部材です。陸屋根やベランダでは防水材単独で、雨漏りを防いでいます。
環境共生の視点では、耐久性が高いこと、施工時に発生する熱や煙、においの問題への配慮、化学物質による室内空気質への配慮などが求められます。

目次

※防水材の掲載製品はありません。

1. 防水材の使い方・暮らし方の工夫

居住者が、日常生活で取り組む上手な使い方、手入れ、使用上の注意点は下記の通りです。
(具体的な手入れや使用上の注意点は、機器メーカーの説明書やホームページ等を参照してください)


■ メンテナンスを依頼する

屋根材の下葺材の防水材については、なかなか定期的な確認はできませんが、RC造の陸屋根やベランダの防水は、露出していますので、劣化を確認しましょう。
耐久性としては、アスファルト防水の押えが20~30年、シート防水が13~15年、塗膜防水が10~13年と言われています。
補修などメンテナンスが発生する場合は、専門の業者に依頼してください。

防水材には様々な種類があります。防水材の例はこちらから

2. 防水材を選ぶ視点

環境に配慮した防水材を選ぶ視点は下記の通りです。


■ 耐久性が高い

防水材に求められる性能は、雨漏りをしないことです。これは、屋根の仕上げ材料である屋根材と一体となった性能と考えます。
勾配屋根で一般的に使用される改質アスファルトルーフィングは、その耐用年数が20~30年と言われています。
その時期に、メンテナンスが発生します。屋根材を取り除いての防水材のやり変えとなります。
屋根材の耐用年数は、スレート系で30~50年、金属のガルバリウム鋼板で40年、釉薬瓦は半永久的となっており、防水材が先にだめになる計算です。
屋根材の耐用年数にあわせて、防水材を選択することも大切です。近年、約60年の耐用年数を持つ、グレードの高い防水材も出てきています。

■ メンテナンスが容易

○ 耐久性を保つメンテナンスが行える

勾配屋根の下葺剤として使用される防水材は、メンテナンスは難しいですが、ベランダやRC住宅の陸屋根などの防水は、常に露出しています。
紫外線などの影響で表面が劣化していきますので、トップコートの塗り替えなど、こまめなメンテナンスを重ねることで、長期間維持することができるようになるものです。
適切な頻度でメンテナンスができるように、メンテナンスの行ないやすい製品を選びましょう。

○ 取り替えが容易(可能)である

防水材に部分的に不具合が生じた場合、その部分だけ補修できるように、工夫された製品を選択してください。

■ 3Rの推進

防水材の製造や流通過程、施工現場において3Rの推進に取り組んだ製品があります。例えば、現場で使用した容器は回収され、洗浄し、新たに材料が充填され次の現場へと出荷するなどして、梱包材料の削減に取り組んでいます。

■ 室内空気汚染を防止

防水材は外部に使用される材料ですが、ベランダで使用した防水材の化学物質が室内に流入したり、屋上で使用された防水材から放散されたトルエンやキシレンが天井裏のコンクリートクラックを通じて室内に拡散した可能性を指摘した改修工事の事例がありました。室内環境への影響がないわけではありませんので、室内空気汚染への対策も確認しましょう。
ホルムアルデヒドは素材としてそもそも放散するものとして「ホルムアルデヒド発散建築材料」が法律で整理されています。防水材は「ホルムアルデヒド発散建築材料」に該当しませんが、メーカーによっては、放散量が少ないF☆☆☆☆であることを表示しています。 またトルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレンの4VOCの放散量については、各業界団体が「建材からのVOC放散速度基準」に基づき、基準を満たした製品であることを表示する制度を運用していますので、確認することができます。 その他、厚生労働省では「13物質 」について室内濃度指針値を定めています。前述以外の物質については、含有の有無を、SDSで確認するか、放散速度を測定している場合もありますので、メーカーに問い合わせて確認することができます。

■ 熱や臭いに配慮

例えばアスファルト防水は、その性能を確実にするために、現場で重ね合わせたり、溶解したりしながら進めます。その際、煙や熱が発生することから、これらの対策として、従来のアスファルトより低温で溶融し、230℃~240℃で施工でき、臭いや煙がほとんど出ないタイプが開発されています。 熱やにおいに配慮した製品を選びましょう。

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